題肢セットのいろいろ⑫状態と条件

例1: 題:法案Aに賛成か反対か?
1:修正Zを条件に、賛成だ
2:原案Aから、条項Mを削らないなら、反対だ
3:そちらが法案Bに賛成するなら、賛成しよう

「状態と条件」という性質の題肢セットとは、選択肢が条件付きになっている題肢セットのことだ。選択肢そのものが、複数の選択肢からの選択を問う題になっているのだ。取引の逆提案に限らず、このタイプのものも、世の中にあふれている。たとえば、

例2: 題:結婚記念の写真、どうする?
1:花婿のネクタイは、白かゴールドか?
2:花婿の靴は、黒か白か?
3:花嫁は、洋装か和装か?
4:花嫁が手に持つのは、ブーケかバッグか?
5:準備の疲れによる肌荒れは、修正するかしないか?

例3: 題:肉料理は、どうなさいますか?
1:ブランドは、神戸か、松坂?
2:調理法は、炭火焼か、ロースト?
3:ソースは、フォアグラソース系か、デミグラスソース系?
4:付け合わせは、たまねぎか、クレソン?

これらは、選択肢そのものが「題」になっている。意味としては、題肢セットというより、「主題=支題」のセットだ。

こまごました「option」なるものを決めないと注文そのものを受け付けてもらえない場面や、質問に質問で返してくるシーンに見かけられる。「題の意図するところがおおざっぱなので、特定した選択肢を用意するために中間的な分岐を設ける」場合に発生することが多い。

例2の場合には、2択の分岐をもつ選択肢が4つあるので、場合分けの数としては、16種類ということでもある。中間的な分岐の選択肢を設けるより、最初から16種の選択肢を用意するのがよさそうだ。

ただし、主題=支題タイプの題肢セットも、その主題が不完全だという意味ではない。 「支題での選択が定まらないと、主題の解を決めることができない」というロジックは一見もっともだが、支題での選択がどっちにころぼうと、主題の解には影響をおよぼさないことも多い。

条件付きの選択肢では、選択肢を比較検討する評価関数を確立するのに、「異次元な」困難を呼び起こしてしまう面白さがある。

例4: 題:結婚を前提にお付き合いくださいと、申し込まれた。どうする?
1:お金持ちなら、半分了解。
2:高学歴なら、半分了解。
3:親と同居でなければ、半分了解
4:お金持ちで、高学歴で、親と同居でなければ、まあ、了解
5:貧乏でも、入り婿する気があるなら、了解
6:結婚を前提と決めなければ、つきあってもいいヨ

条件によって選択が変わる事象の研究は、ゲーム理論研究の主幹するところだ。 何らかの主題にどんな「条件付き選択肢」が仮構されているかを題肢セットとして収集するのは、私たちの役目のひとつでもある。

所長 の紹介

選択肢研究所の所長です。
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